Moonshot AI が Kimi-K2.7-Code をリリース ── 思考トークン30%削減で謎の「GPT-5.5」と対決
Moonshot AIがコーディング特化のエージェントモデル「Kimi K2.7 Code」をリリースした。前バージョンのK2.6をベースに、複雑なソフトウェア開発ワークフローでのタスク完遂能力を大幅に強化している。注目すべきは、性能をグッと引き上げたにもかかわらず、思考トークン(thinking-token)の使用量を約30%も削減したという効率化の妙。さらにベンチマーク表には「GPT-5.5」や「Claude Opus 4.8」という謎のモデル名が並んでおり、個人的にかなり熱が高まっている。
▸何が変わったのか
Kimi K2.6からK2.7 Codeへの大きな進化は、リアルなコーディングタスクにおけるスコアの大幅アップ。自社ベンチマークの「Kimi Code Bench v2」では50.9から62.0へ、「Program Bench」でも48.3から53.6へと大きく跳ね上がった。アーキテクチャは引き続きMoEを採用し、総パラメータ1Tに対して活性化パラメータは32B。エキスパート数は384個で、トークンごとに8個を選択する仕様。コンテキスト長は256Kトークンをサポートしている。
◈前モデル / 競合との比較
前モデルのK2.6と比べ、エージェント能力を測る「MCP Mark Verified」で72.8から81.1へスコアが向上。さらに驚きなのが比較対象のモデルで、表には「GPT-5.5」や「Claude Opus 4.8」という名前が記載されている。これら(おそらく将来のライバルや社内のコードネーム?)に対し、Kimi K2.7 Codeは「Kimi Code Bench v2」や「MCP Mark Verified」で肉薄、あるいは一部で凌駕する数値を叩き出している。
◈技術背景と意義
このモデルの根幹は「Mixture-of-Experts(MoE)」アーキテクチャ。合計1兆(1T)パラメータという巨大な知識のライブラリを持ちながら、推論時にはその中から必要な320億(32B)パラメータだけをサッと取り出して使う仕組みだ。これにより、重すぎず実用的な速度をキープしている。また、長文の処理に強い「MLA」というアテンション機構を搭載。コードを書くだけでなく、自律的にツールを使いこなすエージェントとしての能力に特化してチューニングされている点が大きな特徴だ。
▸こんな人・用途に
– バックエンド、インフラ、セキュリティ、MLなど、本番環境のテクノロジースタックをまたぐ複雑なソフトウェアエンジニアリングタスク。
– ソースコードなしで、コンパイル済みのバイナリとドキュメントだけからプログラムの動作を一から再現するリバースエンジニアリング(Program Benchの性質)。
– MCP(Model Context Protocol)を活用した自律型エージェントワークフローの構築。
SOURCE: Moonshot AI (2026-06-11)