Hugging Face が Apertus 1.5 Release Notes を公開 ── 262kコンテキストと思考モードの実装
8B・70Bモデルに画像・音声入力と、推論前の「思考モード」が追加された。さらにコンテキストウィンドウが4倍に拡張され、Apache 2.0ライセンスでの完全オープンな更新は、オープンソース基盤の多機能化競争を加速させる決定打になりそうだ。
▸何が変わったのか
Apertus 1.5では、テキストに加えて画像と音声をネイティブで理解するマルチモーダル対応が実現した。画像はEmu3.5トークナイザで512×512ピクセルあたり1,024トークン化され、音声はWavTokenizerで毎秒40トークンとして処理される。また、入力に対して回答前に推論を行う「Thinking Mode」が導入され、推論問題の性能向上が期待できる。コンテキストウィンドウは従来の8kから262,144トークンへ4倍に拡大。訓練プロセスでは、8Bモデルに4兆トークン、70Bモデルに2兆トークンの追加学習が行われた。
◈前モデル / 競合との比較
Apertus 1.0と比較して、コンテキスト長が4倍に増加し、指示追従性(Instruction-Following)とツール使用能力が改善されている。特に、推論前に内部状態を展開する「Thinking Mode」の追加は、単なる生成モデルから推論エージェントとしての役割を強化する点で大きな差別化要素となっている。
◈位置づけと意義
従来のビジョンモデルは別々のエンコーダで画像を処理していたが、Apertus 1.5は「早期融合」方式を採用している。画像や音声をテキストと同じ列内のディスクリートトークンに変換するため、モデルアーキテクチャをそのまま維持しつつテキスト学習と同様の速度で訓練が可能だ。これにより、言語能力を損なわずにマルチモーダル理解を取り込むという、軽量モデルでも高機能を実現する賢い設計になっている。
▸こんな人・用途に
・図解や写真を含む文書解析を行う業務自動化
・音声コマンドとテキスト指示を組み合わせたAIアシスタント開発
・長文書や複数のファイルを同時に処理する分析タスク
▸Hacker Newsの反応
期待値が低すぎたのか、正直「結局同じだろ」という冷ややかな視線が優勢。技術的な詳細への関心はあるものの、実際の性能への信頼感はまだ薄いです。
「前バージョンは著作権遵守を謳ってたけど、テストしてみたら嘘だった。今回のアップデートでも状況は変わってないと思う。正直、全然使えない。」
「Instructモデル、去年のLlama3.1のファインチューニングじゃない? 新モデルの開発は進んでるの? 主権AIの最後の砦は中国のオープンモデルだと思う。」
「技術レポートのリンク。重み・データ・訓練レシピまで全部公開してる「フルオープン」モデル。多言語対応で透明性が高いのが特徴。」
「swiss-ai.orgのプロジェクトらしい。スイス発のAI基盤モデルとして注目されている。」
「差別化ポイントを議論するためにアップ。70Bと8Bパラメータで、完全にオープンな多言語モデルの限界を押し広げようとしている。」
◆試してみるには
モデルウェイトはHugging Face上で公開されている。Apache 2.0ライセンスのもとで、オープンウェイト・オープンデータ・オープンバリューの原則に基づき利用可能である。
SOURCE: Hugging Face (2026-10-19)


