Hugging Face 誌で小規模マルチモデル金融シミュレーション「Thousand Token Wood v2」が紹介 ── 異種モデル混在の経済ドラマ
小規模モデル5体がそれぞれ異なるラボの頭脳で思考し、仮想経済を動かす。プレイヤーは影の金融家として市場を操る。この「Thousand Token Wood v2」、ただのハッカソンおもちゃじゃ収まらない熱量を感じる。
▸何が変わったのか
v1では0.5Bモデル1つで5体の森の生き物を動かしていた。v2はプレイヤーが「Patron of the Wood」として参戦、金貸し・相場操縦・賄賂まで能動的に行える。各生き物の思考は4つの異なるモデルで駆動:gpt-oss-20b(OpenAI)、MiniCPM3-4B(OpenBMB)、Nemotron-Mini-4B(NVIDIA)、独自ファインチューニングしたQwen 0.5B。モデルごとに hoard や speculate の傾向が異なり、協議は「生きた議論」になる。全モデル24GBのL4 GPUに収まる設計で、ハイエンド不要。
◈前モデル / 競合との比較
v1は天候ショックを与えてバブル・クラッシュを観察する「砂箱」だった。v2はプレイヤーが金利・偽情報・空売り・賄賂で能動的に介入するゲームに進化。v1の単一モデルから、4ラボの異種モデル構成へ大幅に変更。役人に追われる・生き物が報復を企むなど、記憶と対人関係の力学も追加。
◈技術背景と意義
異なるラボのモデルを1つのプラットフォームで動かす際、一番しんどいのは推論サーバーの設定だったりする。vLLM 0.22.1はCUDA toolkit(nvcc)を要求し、これに気づくまで全モデルが同じエラーで落ちる。各モデルのクセ(trust_remote_codeの要否や出力フォーマットの違い)も1行設定で吸収。さらに「寛容なJSONパーサー」が全モデル出力を修復・統一し、シミュレーションのクラッシュを防ぐ構造。このパーサー層を一度作れば、モデル追加は設定ファイルの1項目を書くだけ。
▸こんな人・用途に
マルチエージェント経済シミュレーションのプロトタイピングに最適。異種モデル混在で「参加者の思考が本質的に異なる」市場を再現したい研究者。小規模モデルで複雑なエージェント間インタラクションを構築したいインディーゲーム開発者。
SOURCE: Hugging Face (2026-06-06)
